科 目 名:無機化学V                          科目英文名:Inorganic Chemistry V

担 当 者:小槻 

授業(形態):専門科目(講義)                   単位(区分):2単位(A:準必修)

                                                                     

[科目の主題と目標]

 無機化学工業の分野で用いられる物質、化学反応、およびそれらを支配する一般的な原理を原子、分子のスケールから巨大結晶固体に至る道筋を系統的に理解することは、現行の無機工業化学を理解するのみならず未開拓な工業分野を切り拓く上でも重要なことである。

 無機化学の基礎の学習は、「無機化学T、U、V」の履修により完成するよう授業内容が構成されている。「無機化学V」では、近年の新しい無機化学反応様式及び無機材料を理解するために必要な電子論の基礎を原子、分子、金属錯体、固体へと系統的に論述し、近年の機能材料の中で無機工業に関連する話題を随所に織り込みながら工業化学分野で必須の総合基礎学力の修得を目指す。内容の理解度を深め、問題解決能力を養うために講義中に演習を行う。

 この科目は応用化学科の学習教育目標の(C-1)に関連する。

 

[授業内容・授業計画]

回 数

題  目

内  容

第1回

第2回

第3回

第4回

第5回

第6回

第7回

第8回

第9回

10

11

12

13

14

15

元素記号と周期律表

原子構造(1)

原子構造(2)

原子構造(3)

原子構造(4)

分子構造と結合(1)

分子構造と結合(2)

分子構造と結合(3)

分子構造と結合(4)

分子構造と結合(5)

分子の対称性(1)

分子の対称性(2)

分子の対称性(3)

金属錯体とホウ素化合物

期末試験

元素の起源、周期律表、ウランまでの日本語と英語の元素名

水素型原子の構造、s軌道、p軌道、d軌道、f軌道の形

量子数、多電子原子、構成原理

原子パラメーター、原子半径、イオン半径、

電子親和力、イオン化エネルギー、電気陰性度

ルイス構造、電子対結合、形式電荷、酸化数、結合距離

VSEPRモデル、原子価結合理論、分子軌道理論

二原子分子の分子軌道、結合性軌道、反結合性軌道、σ結合、π結合

多原子分子の分子軌道、δ結合、HOMO,LUMO、結合次数

固体の分子軌道とバンド構造

対称操作、対称要素、

分子の点群、極性分子、キラル分子、指標表

分子振動の対称性、赤外・ラマンスペクトルと対称性

ホウ素族の電子不足水素化物、dーブロックカルボニル化合物

 

 

[教材] シュライバー・アトキンス『無機化学』(上)・(下)第3版(東京化学同人)

 

[履修目標]

(1) 術語を日本語と英語で書くことができ、これを簡潔明瞭に説明することができる。

(2) 基本的な軌道の形を描くことができ、これを用いて結合の概念を論じることができる。

(3) 分子の形から対称性を記述し、構成する各元素の軌道の分裂様式を説明することができる。

(4) 化学の分野で用いる分子の対称性に根ざした記号の意味を説明することができる。

(5) 遷移金属錯体が示す色を適例として準位の概念を用いて現象を理解することができる。

 

[受講生へのコメント]

 テキストの指定した範囲を予め熟読していることを前提として、テキストの第1章、第3章、第4章、第7章(錯体の反応を除く)を行う。なお、補足資料は適宜配布する。

 

[成績評価の方法及び基準]

演習・小テスト (30%)、期末筆記試験 (70%) を基に評価する。

A:各履修目標の理解度の平均が80%以上に達している。
B:各履修目標の理解度の平均が70%以上に達している。
C:各履修目標の理解度の平均が60%以上に達している。

 

[学習相談の方法]

 木曜5限に教員室で質問等を受け付ける。